吹田市非常勤職員雇い止め撤回裁判を支援する会は、2018年4月19日、提訴以来5年間の闘いに一区切りをつけ、この闘いの意義と今後の運動の継続を確認し合う報告集会を開催しました。
雇い止め撤回裁判は、2月13日、最高裁が上告不受理の決定をしたことで裁判としては終結しましたが、闘いの中心的課題である非常勤職員の誇りと生活を守る運動、市民のくらしと権利をないがしろにしない自治体行政を実現する闘いは、今後も引き継がれていきます。
報告集会には、支援する会のよびかけ人をはじめ、この間の闘いに力強い支援をしていただいた仲間のみなさんに参加していただき、メッセージを寄せていただきました。
今日の集会が何のための区切りの集会かといえば、それは「忘れない」という決意をするためです。裁判では「正義が勝つ」とは限らないが、長い目で見れば「正義は勝つ」といのが闘いの歴史です。吹田市の歴史を汚した不当な雇い止めを「決して忘れない」と決意しましょう。
住民のくらしと人権を守る公務労働に正規も非正規もないのが実態だ。雇い止めの撤回をめざしたこの闘いは、必ず次の闘いにつながるものだ。
公務も民間も「非正規」がいなければ1日たりとも運営していけないのが実態。4月から労働契約法による「無期転換」が始まっているが、公務は除外されている。公務の「非正規」はどうすれば救われるのか。闘い続けるしかない。
この闘いを通じて学んだことが多い。「公務員は権利も守られている」と思ってきたが、闘い続けることが必要だ。
今からまた闘いの出発。司法は逃げに逃げまくった。判決では勝利することはできなかったが、この裁判闘争の果たした役割は大きい。「公務の雇い止め」はわかりにくいといわれてきたが、この裁判はわかりやすいし、民間なら絶対に勝てる裁判だった。闘いを支えてきた市労連の役割も大きい。
今の学生は労働現場での格差や、働き方改革など政府がすすめる労働政策の問題点について、全くわかっていない。若い人たちにこそ、この事実を伝え、闘いを継続していく必要がある。
四半世紀にわたり公務に従事した事実、実態こそが何より大切なはずなのに、裁判所はそれを無視してしまった。働く権利、法の下での平等、均等待遇を求める権利を踏みにじった前・維新市政は選挙で代えることができたが、後藤市長の和解提案は議会で否決されてしまった。正規と非正規の分断、人間の尊厳が脅かされている今、この裁判闘争で守ろうとしたことを今後の闘いで活かせるよう頑張ってほしい。
民間であれば絶対に勝てる事案であるのに、公務だからというだけで非正規公務員の雇い止めは一切救済しない、こんな不正義がまかりとおることには我慢がなりません。不当な判決に屈することなく、おかしいことはおかしいと声をあげ続けていかねばなりません。
みんなに支えられて、ここまでやってこれたかなと思います。最高裁での門前払いには、非正規公務員はどこで救われるのかと、悲しさと脱力感におそわれました。非正規公務員の処遇が少しでも改善されるよう、これからも、できるところで頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
この5年間、関連労組・闘争委員会の仲間たちが、夜遅くまで会議やビラ作成、署名や物販活動など本当に頑張っていただいたことに感謝いたします。吹田の労働組合の大きな力、連帯の力を実感しました。私も、大阪のみならず全国の集会などで訴え、多くの支援と共感、励ましをいただきました。闘いはつらいばかりでなく、新たな財産にもなり喜びもありました。本当にありがとうございました。
最後に、吹田市労連・坂田委員長は「本日お集りの支援者のみなさんをご紹介し、感謝申し上げます。昼馬正積さん・阿部由紀子さん(泉佐野市職労)、曽我友良さん(貝塚市職労)、東昌夫さん(羽曳野市職労)、越智康純さん(東大阪市職労)、米倉美加さん(枚方市職労)、齋藤彰英さん(大阪市労組)、長谷川章さん・長谷川貞子さん(さつき福祉会)、稲益清貴さん・高宮信一さん(国民救援会吹田支部)、時任玲子さん(ハローワーク雇い止め裁判原告)です。ありがとうございました。次に支援する会のよびかけ人のみなさんに感謝申し上げます。ありがとうございました。次に、裁判闘争の先頭に立ってご奮闘いただいた弁護団のみなさんに感謝申し上げます。ありがとうございました。次に、本日ここにはいらっしゃいませんが、全国各地から、署名や裁判傍聴、集会参加など様々な形でご支援いただいたみなさんに、この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。そして最後まで闘い抜いた二人の原告、藤井さん、福田さんに感謝したいと思います。ありがとうございました。お疲れさまでした。最後に、本日の集いをはじめ、二人の闘いを支えた闘争委員会のみなさん、関連労組のみなさんに感謝したいと思います。本日のつどいで明らかになったことは、裁判は終わるけれども「闘いはつづく」ということであります。法改正もふくめ、雇い止めがなくなる社会の実現をめざし、これからも闘いをすすめましょう」と挨拶し、閉会しました。