2015年4月26日、統一地方選挙の後半戦において吹田市長選挙が投開票され、後藤圭二さんが、現職を破り、当選しました。
今回の市長選挙では、清潔公正な市政を実現できるかどうか、維新政治を吹田でストップできるかどうかが焦点となっていました。「清新な市政の実現」を掲げ、しがらみのない後藤圭二さんの勝利により、清潔公正な市政の実現が可能となりました。また、「市民に寄り添う市政の実現」「対話による信頼の市政を取り戻す」を掲げる後藤圭二さんの勝利により、維新流の市政運営が転換されることは間違いありません。
2011年に維新市政が誕生して以来、いつわりの「財政非常事態宣言」のもとで、「身を切る改革」として真っ先に職員賃金の大幅削減が行われるとともに、「維新プロジェクト」と称して市民サービスの削減、負担増がおしつけられてきました。また、新人事評価制度の強行で「もの言えぬ」職場づくりがすすめられ、職員採用3年間凍結により職場はもう限界に達していました。さらに、太陽光パネル疑惑をはじめ「政治とカネ」をめぐる問題で、二度にわたって全会一致の問責決議が可決されるなど、市民の信頼を失っていました。
しかし、現職は「改革は道半ば」「市職員出身の市長では改革はできない」と主張し、これまでの市民と職員への犠牲おしつけに何の反省もなく、さらに労働組合の合意なしに大幅賃下げを強行し、保育園の民営化計画も保護者の納得を得ないままにすすめようとしていました。
このような維新市政に対して、市民がきっぱりとNOの審判を下したことは明らかです。とりわけ、3位となった前職、4位となった前市議の得票数を合わせれば、維新市政からの転換を求めた市民が圧倒的に多いことは、今後の市政のすすむべき方向を決めるものといえます。
また、後藤さんの勝利は、吹田にとってだけでなく、大阪全体にとっても大きな意義あるものです。
第一に、現職の維新市政を倒したという初めての経験であるということです。維新が実際にすすめてきたことへの住民の評価が下されたわけです。得票率では現職は27%にとどまり、反維新の各候補者の得票は73%に至ったことに象徴されています。
第二に、大阪市の隣接市である吹田市が堺市や八尾市とともに大阪都構想から府民を守る防波堤となったということです。後藤さん自身が「かりに大阪市がなくなったら、次には住民投票もなしに吹田市が大阪都に飲み込まれてしまいます。そんなことは許しません」「堺市、八尾市と協力して大阪市を取り囲み、都構想の防波堤になる」と語っています。
そして、吹田市長選挙の結果が、堺市長選挙から始まった維新政治NOの流れを広げ、大阪市を解体する住民投票での反対多数にもつながったものと評価します。
新市政が市民の声をしっかりと受けとめ、市政への信頼回復に向けて努力されることを大いに期待するとともに、私たちも新市政を支え、大いに奮闘するものです。