新型コロナウィルスの感染拡大のもとで、
市民生活と事業活動を守るために
新型コロナウィルスの感染により命を落とされたみなさんに心よりお悔やみ申し上げます。また、昼夜を分かたず献身的に感染者の治療にあたっておられる医療関係者のみなさん、感染拡大の防止に奮闘されている保健所などのみなさん、勤労者のくらしを支えて開設されている保育所や学童保育職場のみなさん、高齢者や障がい者の生活を守っておられる介護・福祉職場のみなさんに心より感謝申し上げます。
緊急事態宣言は解除されたものの、今後も予断を許しません。新型コロナウィルスの感染拡大が抑えられ、早期に終息することを心から願うものです。
吹田市労連は、市民生活と事業活動を守るため、力を合わせて頑張ります。
市労連として要望しています
2020年3月4日
吹 田 市 長
後 藤 圭 二 様
吹田市労働組合連合会
執行委員長 坂田 俊之
新型コロナウイルス感染症への対応に関する緊急要求書
日頃は地方自治の発展のためご奮闘されていることに敬意を表します。
さて、新型コロナウイルス感染症の発症が全国各地で広がり、大阪府においても感染者が確認されています。こうした状況のもとで、安倍首相は突如、全国すべての小学校・中学校・高等学校・特別支援学校に3月2日から春休みに入るまで臨時休校とするよう要請しました。それにより、各自治体では、関係部局や現場で緊急の対応に迫られ、住民や保護者からは不安の声があがっています。
本市においても、新型コロナウイルス感染症を拡大させず、1日も早い終息を図るため、あらゆる対策の強化が求められています。加えて、こうした状況のもとで、関係部局や現場での過重労働対策を講じることも求められています。
つきましては、住民の安全・安心を守り、職員が安心して職務が遂行できるよう、下記の要求に対し誠意ある回答を求め、労働条件に係る要求についての交渉を申し入れます。
記
- 住民のいのちと健康を守る体制の強化
(1) 住民のいのちと健康を守るために、保健所・衛生研究所・病院など関係機関での検査・医療体制・感染予防の強化を図ること。
(2)住民の不安を少しでも取り除くための手立てとして、相談窓口の体制の充実を早急に行うこと。
(3) 公営・民営を問わず、教育施設・事業、子育て支援施設・事業、高齢福祉施設・事業、障がい児・者福祉施設・事業への人的・財政的支援及び、感染予防を行政として行うこと。
(4) 保護者が休暇取得や在宅勤務などができるよう、企業・事業者に対応策を要請するとともに、行政支援措置を講じること。
(5) 自治体としての判断に基づいた正確で的確な情報を市民と職員に提供すること。
(6)中核市移行に際し、感染症対策業務が円滑に引き継がれるよう、大阪府との連携をいっそう強めること。
- 医療現場、施設への必要な資材などの確保
(1)感染症対策の要である市民病院・保健所・保健センターについては、患者をはじめ市民からの相談など様々な対応が求められることから、必要な資材を早急に確保すること。
(2)職場の十分な感染予防対策を講じること。職員へのマスクの配布、庁舎出入口・カウンター・フロアごとにアルコール消毒液を設置すること。カウンター・ドア・筆記用具など来庁者が共用する備品等の消毒を行うための資材を配ること。
(3)職場の実態を把握し、現場の職員の意見をよく聞き対応すること。
- 子育て支援施設・事業などにおける衛生管理と人員体制や必要な資材などの確保
(1)幼稚園・認定こども園・保育所・学童保育、児童館などの施設・事業については、十分な人員体制の確保と感染予防対策を講じること。職員へのマスクの配布、施設出入口や教室・保育室ごとにアルコール消毒液を設置すること。
(2)施設を利用する子どもや保護者への衛生管理を徹底すること、検温、消毒をはじめ、支援の単位あたりの人数を適正にし、スペースを確保すること。体調不良でお迎えが必要な子どもが待機するための別室を確保すること。
(3)とくに、非正規のみで運営している職場では、責任者の配置を行い、緊急対応の際の所管との連絡体制を確立すること。
(4)職場の実態を把握し、現場の職員の意見をよく聞き対応すること。
- 職員や家族が安心して休むことができる制度と体制
(1)新設された新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための特別休暇については、状況の変化をふまえ、実態に応じた柔軟に改善を行うこと。
(2)必要な職員配置を含め職場の人員体制を確保し、休みやすい環境を整備すること。
- 事業が中止された場合の非正規職員の賃金補償と休暇制度
(1)事業の中止などで休業を余儀なくされた日給月給制の非正規職員には賃金削減相当分を補償すること。
(2)休業せざるを得なくなった非正規職員に対して、有給による特別休暇を新設すること。
- 吹田市の事業委託先などの営業の損失補填と労働者の賃金補償
(1)休校や行事等の中止により、委託業者に損失が発生する場合は、損失補填を行うこと。
(2)事業の中止などで休業を余儀なくされた業者職員の賃金削減相当分を補償すること。
- 市内事業者や労働者への支援で地域経済とくらしを守る
(1)様々なイベントの自粛や中国からの輸入資材不足等で打撃を受けている市内中小事業者の営業を守ること。
(2)一斉休校について、ひとり親家庭や非正規労働者などの保護者に対して、休業補償など必要な制度化を緊急に行うよう国に働きかけること。
- 新型コロナウイルス対策予算の確保
(1) 新型コロナウイルス対策の予算を確保すること。国に必要な財政措置と抜本的な対策の強化を求めること。
(2)専門家の意見をふまえた、エビデンスのある対応を示すよう国に要望すること。
(3)他市に在住している職員の子ども(小学生)も安心して留守家庭児童育成室を利用できるよう、午前中からの開室をはじめ、全国的な対応行うようを国に要望すること。