「福祉の吹田」をともに守りましょう
すいた市民新聞・春号(2006)
市民の力でつくってきたから 市民みんなの財産だから
守り続けたい福祉の吹田
市民のくらし・福祉サービスは市が責任をもって
安心して住み続けられるまち吹田市に
小泉内閣の言う「痛みを伴う改革」は、障害者の生活を破壊しようとしています。障害者「自立支援」法は、極めて所得の少ない障害者からも施設利用料を徴収するという、血も涙もない法律です。吹田市各地で「障害者の働く権利を奪わないで」という声が上がっています。
市民病院の小児救急を早く復活させてほしいワ!
休日・夜間の小児救急診療をストップしてしまった吹田市民病院。突然の発熱や腹痛など、子どもの体調は急激に変化しやすいもの。今では箕面市の「豊能広域こども急病センター」まで駆けつけないと診療してもらえません。吹田市南部から箕面までは結構な距離。タクシーで駆けつけざるを得ない方も。片山町にある市民病院で小児救急を復活させてほしいという強い要望が寄せられています。
ますます厳しくなる市民生活の実態吹田でも「格差拡大社会」が
下の表を見てください。吹田市で生活が苦しく「生活保護」を受給されている人数は、1995年度に約2800人だったのが2004年度には約4700人と、約1・65倍に増えています。また小中学生の教材費等の援助を受ける「就学援助」も、2004年度は8300人を超え小中学生の約30%に達しようとしています。小泉首相がすすめる「構造改革」の影で「格差拡大」が著しくなっています。このような状況のなかで、市民のくらしを守る「福祉」の役割はますます重要となってきています。
保育は「子育てのセンター」
市の責任でさらに充実してください
吹田保育運動連絡会 Mさん
私は3人の子を吹田の公立保育園でお世話になりました。保育園は、子ども一人ひとりを大切に、その成長を見守り、親も支えるという、まさに「子育てセンター」です。地域に目をやれば、まだまだ保育園は必要だし、子育ての悩みを背負うお母さんたちもたくさんいます。保育園にある大切なものをさらに地域に広げ、「地域の子育てセンター」を広げることが大切だと思います。
高齢者の暮らしを支える福祉のセンターをつくってください
特別養護老人ホーム いのこの里介護支援専門員 Mさん
4月から介護保険制度が変わり、吹田市をいくつかの日常生活圏域に分け、地域包括支援センターという福祉のセンターが活動を始めることになります。私たち民間の福祉事業者と行政、そして地域住民が一体となって地域にある公共施設などを拠点に、それぞれの地域ならではのきめ細かな取組みができることを期待しています。
障害者が地域で安心して暮らすために市が果たす役割は大きい
さわらび診療所医師 Oさん
「福祉の吹田」といわれていますが、障害者、特に精神障害者のくらしの実態からすればまだまだ市の施策は立ち遅れた状況です。障害者を地域で支えるには、グループホームもヘルパーも不足しているのが実態です。まず、市が障害者のくらしの実態をよくつかむことが大事であり、福祉、医療の施策・事業を充実することが必要なのではないでしょうか。障害者が地域で安心して暮らしていくために、市が果たすべき役割は大きいと思います。
「市民のくらしを守りながら財政難を打開する」行財政運営こそ
市民生活の実態からすれば、「市民のくらしを守る」ことを第一義にした行財政運営が必要です。
昨年に市労連が行ったタウンミーティングのなかでも、「吹田の福祉を削らないで」という皆さんの切実なご意見をたくさんいただきました。吹田市は、「大型開発優先」ではなく「市民のくらし優先」のまちづくりをすすめるべきではないでしょうか。
今年もやります!
タウンミーティング
日時:5月17日(水)午後7時〜 場所:市民会館 大集会室にて
「福祉の吹田」を守る行財政運営を考える
―開発優先か、環境・福祉優先か問われる吹田市政―
みなさんの声をおよせください
財政健全化タウンミーティングでよせられた市民の方からの声
2004年6月に市内15ヶ所で行った吹田市労連主催の
タウンミーティングでよせられた、200人の市民の声(抜粋)
■健診や医療、子育て、低家賃住宅など生きていくことに必要なことは守ってほしい。(第五中学校区)■子どもの未来のため教育面については削らないでほしい。■財政が厳しいのなら、何を削っていくのか、市民もまきこんで検討してほしい。(片山中学校区)■高齢化がすすんでいて空き家や空き地が増えている。空き家など市が借り上げてお年寄りのための施設はできないのか。■「市役所に来なさい」ではなく、市の方から出向いてくることが必要。この地域のことを知り尽くした職員が、政策提案するなどして、まちづくりに生かしていくべき。(第二中学校区)■団地居住の高齢者は、近隣センターが衰退し、買い物すら困っている。団地内にコミュニティーバスを走らせてほしい。財政困難な中でも、生活弱者を守る市政を。(南千里中学校区)■財政が厳しいのだから、何を削るか、何が無駄なのかを討論すべき。地域コミュニティーの確立が急務ではないか。■財政が厳しいといいながら、本当に必要かどうかもわからない建物の計画があると聞く。(第一中学校区)■福祉を守ることと財政問題は矛盾する課題のように見えるが大事な指摘だ。(西山田中学校区)■地域のコミュニティをどう育んでいくのかが求められる。他市では地域担当部署というものが市役所内に設置されているところもある。吹田市でも縦割りの弊害をなくして身近なことを市役所がかかわれるよう設置して欲しい。(竹見台・高野台中学校区)