吹田市が「全事務事業ゼロクリア大作戦」を突然発表したのが昨年 月のこと。制度開始から20年以上経過した事業はすべて廃止するという内容に驚き、これは無茶だと「福祉の吹田を守る市民集会」を開催し、継続した反対運動をすすめようと結成されたのが「ストップ!ゼロクリア吹田市民連絡会」です。事務局長の片山貴子さんにお話を伺いました。
ゼロクリア大作戦のどこが問題だと考えておられますか?
障害者施設への助成でも共同保育所への助成でも20年以上経過しているから廃止対象とされますが、いずれも市民が必要としてきたからこそ20年以上も続けてきたのではないでしょうか。行政のムダをなくすことには反対ではありません。ゼロ系新幹線とか、思いつきとしか思えないような事業は最近のものであってもやめてほしいと思います。ところが、制度開始から20年以上たっているというだけで廃止するというのは納得できません。
「廃止」するのではなく「見直し」を行うのだと吹田市は弁解していますが。
私たちが毎週市役所に詰めかける中で、ようやく担当の副市長にお会いすることができました。副市長は、私たちに対して「誤解だ。すべて廃止するわけではなく、見直しを行うだけだ」と説明されました。あたりまえです。すべて廃止などできるわけがありません。それならばゼロクリアという言葉こそ見直してほしいものです。
市役所の職員の意識を変えることが一つの目的ともいわれていますが。
先日、ある部署の責任者の方が「これからは、できるだけ事業を削られないように頑張りたい」とご挨拶されました。本来、事業の充実を図るのが市役所の仕事であるはずですが、担当課の職員も「充実させる」などと言える雰囲気がないことを感じました。それでも、事業をどんどん削ることに一生懸命になる市職員でなく、市民のために頑張る市職員であってほしいものです。
これから、どんな運動をすすめていく予定ですか?
ゼロクリア大作戦の1年目は、全事業の10%が対象にすぎないとお聞きしました。それでも、福祉バスを借りることができる回数が減らされました。障害者の相談支援事業も削減されました。それらの事業を利用している市民にとっては切実な問題です。2年目は、もっと多くの市民に影響が出るはずですから、反対署名を大きく広げていきたいと考えています。